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クラシックのジャンル
ソナタ

ソナタ(イタリア語「演奏されるもの」)とは西洋音楽における器楽曲(楽器演奏を中心とした音楽)のひとつ。多く、複数楽章から成ります。奏鳴曲(そうめいきょく)とも訳されます。小規模のソナタをソナチネ(イタリア語・「小さなソナタ」)と呼びます。バロック時代までのソナタは、1人から4人で演奏されます。本来漠然と器楽曲を指す言葉であり、古典派以降のソナタや、いわゆるソナタ形式とは直接結びつきません。古典派、ロマン派のソナタは、1人、または、1人プラス伴奏(普通はピアノ伴奏)で演奏されます。古典派時代のソナタは、基本的に次のような構成をもっています。
第一楽章
急速な音楽で、形式はソナタ形式が用いられます。緩やかなテンポの序奏部がつくこともあります。
第二楽章
緩徐楽章で叙情的な性格を持ち、二部形式や変奏曲形式によります。調は第一楽章の近親調となります。
第三楽章
メヌエット。調は主調で、第二楽章と入れ替わることや、省略されることもあります。
ベートーヴェン以降はスケルツォが主流となりました。
第四楽章
フィナーレ。急速な音楽で、ロンド形式をとることが多く、調は主調。
主調が短調の場合は同主調となることもあります。
なお、時代が進むにつれ、メヌエット・スケルツオ楽章が近親調となる例も増え、ロマン派音楽時代になると中間楽章により遠い関係調が用いられることも多くなりました。
組曲
組曲とは、いくつかの楽曲を連続して演奏するように組み合わせ並べたもの。
ルネサンス時代の組曲
ゆっくりした舞曲と活発な舞曲の組み合わせ、パヴァーヌとガイヤルド等で様式を統一するために旋律素材を共有することが行われていました。さらに3楽章以上の対照的な舞曲からなる組曲に拡大され、一種の変奏組曲となりました。このような首尾一貫した組曲は17世紀後半にフローベルガーによる鍵盤楽器組曲の確立と共に衰えてしまいました。
バロック時代の組曲
17世紀のフランスでは、リュートやクラヴサン等でいくつかの舞曲を組にして演奏することが行われていましたが、ドイツの作曲家ヨハン・ヤーコプ・フローベルガーは、これを組曲として定式化しました。この組曲は同じ調の舞曲からなり、ときには楽章間で主題に関連がみられる場合もありますが、それは必須ではありません。用いる舞曲はアルマンド、クーラント、サラバンド、ジーグの4曲を基礎とし、この順で配列されるのが定型です。しかしフローベルガーの自筆譜では異なり、ジーグが第2曲に置かれていました。これが出版譜では第4曲となっており、以後この順が規範となりました。また組曲の開始に前奏曲を配したり、ジーグの前に自由な舞曲を挿入することも一般的で、曲の終わりをパッサカリアなどで締めくくることもしばしば行われていました。
ロマン派以降の組曲
ロマン派以降の音楽では、「組曲」とは主にバレエ音楽やオペラの音楽の中から、主要曲を抜き出して配列して演奏会で演奏できるようにした管弦楽曲を言います。このとき、オペラからの組曲では、声楽曲の場合管弦楽に編曲します。また、はじめから組曲として作曲することも行われていました。
協奏曲
協奏曲とは、今日では主として一つまたは複数の独奏楽器と管弦楽によって演奏される多楽章からなる楽曲を指します。イタリア語のままコンチェルトともいいます。古典派以降の独奏協奏曲は原則として3つの楽章によって構成されます。交響曲同様に、第1楽章は基本的にソナタ形式であり、それに加えて、終楽章がソナタ形式であることも多くあります。ソナタに比べて作品全体が大規模であることが多いため、楽章は3楽章構成のことが多く、また、ソナタとしての展開が凝縮されているよりも、遊びの多い楽句が諸処に見られる傾向が強く、独奏者との様々なやりとりが盛り込まれています。しかし、ベートーヴェンなどに多く見られるように、ソナタが必ずしも3楽章構成でなくなった時期からは、協奏曲においても自由な楽章構成が見られるようになり、ブラームスの『ピアノ協奏曲第2番』のように楽章が4つある大規模なものや、ラヴェルの『左手のためのピアノ協奏曲』のように楽章が1つしかないものもあります。
作品名の付け方や呼び方には、大きく分けて2方式あります。ピアノ・トリオを「ピアノ三重奏曲」と呼ぶ場合と「ヴァイオリンとチェロ、ピアノのための三重奏曲」と呼ぶこともあるように、「(独奏楽器名)協奏曲」と呼ぶ場合以外に、「○○と管弦楽・弦楽・管楽のための協奏曲」と呼ぶことも多くあります。また、小規模な協奏曲(単一楽章のものが多い)を、concertino=コンチェルティーノ(小協奏曲)と呼びます。独奏と管弦楽の組み合わせによる作品全体を、一つのジャンルとして広義に協奏曲と呼ぶこともあります。ベートーヴェンのロマンス第2番、サラサーテの『ツィゴイネルワイゼン』など有名な楽曲が多数あります。
交響曲
交響曲とは、主に管弦楽によって演奏される多楽章からなる大規模な楽曲のこと。シンフォニー、シンフォニアとも呼ばれ「管弦楽のためのソナタ」です。原則として4つ程度の楽章によって構成され、そのうちの少なくとも1つの楽章がソナタ形式であることが定義ですが、特に近現代においては、例外も多いようです。
複数の交響曲を作曲した作曲家の交響曲は、一般的には作曲者自身によって作曲順に「交響曲第○番」というように番号が付けられることが多いです。しかし、場合によっては作曲者自身でなく、出版社が付与する場合,後世の研究者が付与する場合などがあります。作曲者以外が番号を付与した場合、番号付与時点で把握されていない交響曲があったり、出版社が作曲順でなく出版順に番号を付与したりすることも少なくなくありません。この場合は、後に番号が付け替えられることもあるようです。また、ドイツ・オーストリアでは、モーツァルトの協奏曲やシューベルトの交響曲など、元は番号がついてなかった作品は番号無しで調性、およびケッヘル番号やドイッチュ番号などの作品番号だけで呼んだりすることもあります。
序曲
序曲とは本来フランス語で開始を意味する『ouverture』の訳語で、歌劇や劇付随音楽、古典組曲などの最初に演奏される音楽です。 オペラや劇付随音楽などの劇音楽の序曲と、組曲などの序曲では多少性格が異なりますが、前座の音楽という位置づけではなく、全体の開始にふさわしい規模と内容を持つのが一般的です。
ベートーヴェン以降、歌劇や劇付随音楽の序曲では、劇全体の粗筋や雰囲気をまとめてあらかじめ伝えるように作られました。このことからストーリー性を持ち、のちに交響詩などの標題音楽に発展していきます。また、序曲だけが演奏会で独立して演奏されるようになり、このことから序曲だけを演奏会用序曲として作曲することが起こりました。一方、それより以前に、17世紀イタリアで歌劇の序曲として用いられたシンフォニアが、交響曲へと発展しました。また、歌劇の序曲については、ロマン派中期より、劇が始まる前に冗長で、劇の開始自体とは関係のない種明かし的な序曲が演奏される事に対し、もっと短く、種明かしがなく、劇の開始と一体化した曲が作曲されるようになり、これは前奏曲(プレリュード)と名付けられました。現在では、序曲はもっぱら演奏用に作曲されています。組曲などでは本来の目的で使われています。
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